( ・ω・) ねぶろぐ

管理人ねぶおが、書評・料理・風物などについて気ままに語る。

コロナビール

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さて、世の中新型コロナウィルスで散々なことになってたこの二ヵ月くらい。僕も結構散々な目に遭ったがまぁそれはそれとして、気になってるものがあった。みんなご存じコロナビールである。

 

僕は普段まったくビールを飲まない。酒が飲める年齢になってから早10年くらい経つというのに、いまだにビールの美味さがまるで分からないからだ。味覚がお子様と言うなかれ、ウイスキーやブランデーなら好んでストレートやロックで飲むし、実に美味いと思っている。それなのにビールだけは本当に不味いとしか感じられず、何度飲んでも身震いしてしまうのだ。(体質によってどうしても苦手な部類の酒がある、という人もいるようだが、自分もコレなのだろうか?)

 

ところが昨今、コロナウィルスで緊急事態な世の中になってふと、「そういやこれコロナビールめっちゃ風評被害じゃね? まぁ飲食店自粛ムードだから、どのみち飲む人なんて限られてるけど…」と思ったのだ。そして気になったので日用品の買い出しついでに酒屋を覗いてみると、むしろポップ付きで『コロナビールを飲んでコロナウィルスに打ち勝とう!(※医学的効果が保証されているわけではありません)』なんて謳い文句で売り出されているのだ。

まぁそりゃそうだわな。むしろそういうノリで逆手に取るしかないわな。

 

そこで、そういえば未だコロナを飲んだことがなかったっけなと半ばネタ的に買って、結局しばらく放っといたのを今更ながら飲むことにした。もちろんライムも(めんどいけどわざわざ)買ってきた。

コロナといえばやはり櫛切りライムが挿してあるのが定番である。この飲み方にどの程度由緒があるのかまでは知らないが、何といっても見た目がシャレオツだ。絶対パリピ連中が好きそうな飲み物である。奴らはビールならコロナ、ショットならテキーラかコカレロ、カクテルならイェーガーボムしか飲まない、と勝手に思っている。(だってパリピと友達になったことなんてねぇもん…)

 

かつてバイト先の先輩はコロナについてこんなことを言っていた。

「何でコロナってライム挿すか知ってるか? こうでもしないとマズくて飲めねぇからだよ」

それが先輩の主観なのか通説なのかよく分からず、当時は話半分に聞いていたものだが、いよいよそれが嘘か真か知る時が来た。瓶の口に挿したライムを押し込み、ライトアップされたクルーザーのデッキの上を想像し、目の前の架空のパリピ友達と瓶を交わしてコロナビールを飲む。

 

……あぁ、しまった。やっぱり普通にマズい。いや何がしまったってさ、僕そもそもビール自体マズいとしか思えないんだった。コロナが他のビールと比べて美味いか不味いかなんて分かるワケないじゃん、アホか!

一応、「あ、ビール苦手だけどコロナなら飲める、美味いわー」みたいな展開もワンチャン期待していたのだが、全然そんなことはなかった。現実は非情である。

ということで、やっぱりビールはおいしくない。でも強いて飲まなければならないとすれば、僕はコロナビールを選ぶ。だってかっこいいじゃない。

 

(余談だが、やっぱりコロナ禍の風評被害のせいで世界的にコロナビールの売り上げは落ちてしまったらしい。合掌!)